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2016年12月11日 日曜日

12月11日:レオーノフ『泥棒』途中経過

12月11日(日):レオーノフ『泥棒』途中経過

 今年最後のイベントとして、レオーノフ『泥棒』を読んでいる。一日20ページ程度を読むと決めているが、概ね、計画通りに進めている。今日、第1部が終了した。200ページ近く読んだことになる。
 ここで、僕の読んだことを書いてみようと思う。と言うか、今後のためにメモを残しておこうと思う。

 この小説、作中にフィルソフという作家が登場する。レオーノフの書いた小説の中で、フィルソフの書いた文章が挿入されるなど、そういう二重構造を有しているのが、この小説を複雑にしている要因の一つだと思う。
 物語は、ミーチャを中心に展開される。人間関係もミーチャを中心にして把握していくのが賢明である。
 ミーチャは、かつては革命の義勇兵だったが、今では泥棒に落ちぶれている。彼のこの転落がこの物語の骨子である。フィルソフはミーチャに興味を覚え、近づき、ミーチャに関するメモを取る。ここで先述の二重構造が生まれるのだ。
 ある時、ミーチャは「でぶのパナマ」と呼ばれるワシーリィと組んで、旅客のトランク泥棒を働く。盗んだトランクの中から彼は懐かしい写真を発見する。彼らが盗んだトランクの持ち主は、ミーチャの姉ターニャだった。
 ターニャはミーチャの姉である。子供の頃に、継母に虐められて、家出をし、それ以来、姉弟は生き別れの状態だった。路上で芸を披露して生活していたターニャは、サーカス芸人のプーグリに引き取られ、サーカスに入り、空中ブランコを仕込まれる。ターニャは、ゲーラ・ヴェリントンの芸名で、サーカスのスターになっていた。トランク泥棒が契機となって、姉弟は再会を果たすことになる。
 もう一人、重要な女性としてマーシャがいる。マーシャはミーチャの幼馴染でかつての恋人だった。ターニャが姉でマーシャが元カノだ。すでに間違えてしまいそうだ。マーシャは、悪人のアゲイに犯され、アゲイの妻となり、悪の道へと踏み入る。今では「吹雪のマーニカ」と呼ばれる泥棒となっている。
 この「吹雪のマーニカ」は、ニコールカのトランクを盗む。舞台となるプラグ―シャの町にニコールカがやってくるところから物語が始まるのだが、今の所、小説の導入役といったところの存在である。ニコールカは、都会に出て、商売を始めようとするのだが、資金が足りないことで、少し自棄になっている。
 マーシャの夫であり、悪人のアゲイと組んで、ミーチャは金庫破りをするが、そこでマーシャが罠を張る。どうしてそういうことをするのかは、今の所、はっきりしない。ミーチャは、かつての革命同志だったアルチェーミイの事務所にある金庫を狙う。
 ミーチャの泥棒仲間として、サーニカがいる。サーニカはかつての革命でミーチャの部下だった男だが、彼は泥棒家業から足を洗おうとする。他に「巻き毛のドーニカ」と呼ばれる男がいる、ドーニカは詩人としての一面も持つ。レーニカという男もいる。僕の中ではすでにドーニカもレーニカも訳がわからなくなっている。既に名前の出た「でぶのパナマ」ことワシーリイは、ミーチャが泥棒になる手ほどきをする。
 ジーナはビヤホールで歌う歌手であり、ミーチャに片思いしている。しかし、ミーチャの方は、マーシャへの恋慕が断ち切れていない節が見られるようだ。
 マニューキンは、かつては地主だが、今では乞食同然になっている。雑居アパートにて、ミーチャと同居している。わずかな酒代を稼ぐためにホラ話をして回る。
 同じく、マニューキンの同居人でチキリョフがいる。アパート管理人であり、役人である。チキリョフは、ロシア文学では必ず悪者として登場する公務員である。権威を象徴しているキャラクターであるようだ。
 プチホフは、ニコールカの伯父であり、職人である。ニコールカはプチホフを頼ってプラグ―シャの町に来たのだった。ちなみに、プラグ―シャの町は、役人と職人の町であるようだ。チキリョフが役人代表だとすると、プチホフは職人代表といったところか。

 大体、僕が把握している登場人物はそれくらいだ。今後、この登場人物たちがどのように交錯していくのか分からないし、どんな運命が彼らに待ち受けているのかも分からない。まだ物語の3分の1を読んだに過ぎない。
 すでに、人間関係図が難しくなってきている。なんとか最後まで読み通したいと思っている。

(寺戸順司―高槻カウンセリングセンター代表・カウンセラー)



投稿者 高槻カウンセリングセンター

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